とりあえず好きな作家の話でも
今日はとくに書くことが思いつかない。
とりあえず、胸張ってトラックバックやコメントできるように
自分のことでも少しづつ書いていこうか。
仕事を始めてからは技術書を読むことが多くなったが、
それでもたまに小説を読んだりすることがある。
好きな作家を三人上げるとすると、何はともあれ
の御三方をあげておきたい。
それぞれの作家にいろいろ思いはあるが
筒井康隆で、一番好きだった作品といえば「残像に口紅を」だろうか。
「もし、小説の中から言葉が一文字ずつ消えていったら」
という着想で書かれた一冊である。小説を愛するものとしてではなく、
言語を愛するものとしての悲哀が痛切に伝わる傑作である。
大江健三郎は、「治療塔惑星」をあげておこうか。
初めて大江健三郎に出会った作品でもある。
おびに「大江初めてのSF」だとか書かれていたような記憶がある。
ついこないだまで世の中「癒し」ブームだったと思うが、
大江さんのこの作品は、それを先取りしたものだったように思う。
おそらく、大江さんが癒しを欲していたのではなく、
時代が癒しを欲していたのだろう。
浅田次郎はなんといっても短編集であろう。「鉄道員」はいうまでもないが
「霞町物語」等、名作に尽きることはない。
その中でも「月のしずく」をあげておこう。
上記短編集に収録されている、「ピエタ」はけだし名作だった。
何度か読み返し、そのたびに泣けてきてしまって、
文庫本にしわができてしまった。泣きたい小説を探している人は
ぜひどうぞ。
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