とりあえず好きな作家の話でも

 今日はとくに書くことが思いつかない。
とりあえず、胸張ってトラックバックやコメントできるように
自分のことでも少しづつ書いていこうか。
 仕事を始めてからは技術書を読むことが多くなったが、
それでもたまに小説を読んだりすることがある。
好きな作家を三人上げるとすると、何はともあれ

  1. 筒井康隆
  2. 大江健三郎
  3. 浅田次郎

の御三方をあげておきたい。
それぞれの作家にいろいろ思いはあるが
筒井康隆で、一番好きだった作品といえば「残像に口紅を」だろうか。
「もし、小説の中から言葉が一文字ずつ消えていったら」
という着想で書かれた一冊である。小説を愛するものとしてではなく、
言語を愛するものとしての悲哀が痛切に伝わる傑作である。
大江健三郎は、「治療塔惑星」をあげておこうか。
初めて大江健三郎に出会った作品でもある。
おびに「大江初めてのSF」だとか書かれていたような記憶がある。
ついこないだまで世の中「癒し」ブームだったと思うが、
大江さんのこの作品は、それを先取りしたものだったように思う。
おそらく、大江さんが癒しを欲していたのではなく、
時代が癒しを欲していたのだろう。
浅田次郎はなんといっても短編集であろう。「鉄道員」はいうまでもないが
「霞町物語」等、名作に尽きることはない。
その中でも「月のしずく」をあげておこう。
上記短編集に収録されている、「ピエタ」はけだし名作だった。
何度か読み返し、そのたびに泣けてきてしまって、
文庫本にしわができてしまった。泣きたい小説を探している人は
ぜひどうぞ。
 さあ、今日はアマゾンのリンクが貼れるだろうか。

残像に口紅を (中公文庫)

残像に口紅を (中公文庫)

治療塔惑星

治療塔惑星

月のしずく (文春文庫)

月のしずく (文春文庫)